• TOP
  • 記事一覧
  • 証券リテール営業からの転職先の選択肢 活かせる資格スキルを交えてじっくり解説
コラム

証券リテール営業からの転職先の選択肢 活かせる資格スキルを交えてじっくり解説

INDEX目次

証券リテール営業からの転職を検討している方に向けて、これまで弊社がお会いした方々の情報を基に「転職する理由」や、「転職に役立つ資格」、さらに「考えられる転職先の選択肢」について解説します。証券リテール営業の経験を活かし、新たなキャリアパスを見つけるためのきっかけになれれば幸いです。


証券リテール営業から転職する理由

まず、証券会社でリテール営業に携わっていた方が「なぜ転職を決意するのか?」を、過去のご支援の経験も踏まえて、考察していきます。

①過酷な労働環境とノルマのプレッシャー

証券リテール営業の仕事は、常に厳しい目標を達成することが求められるため、非常にストレスの多い職場です。ノルマを達成できなければ、精神的な負担が大きくなり、業務を続けることが難しくなります。このような環境が転職を考える一因となるようです。

②頻繁な転勤

証券会社では、リテール営業担当者が頻繁に転勤を命じられることが多く、これが家族や個人的な生活に大きな影響を与えることがあります。生活の安定を求める従業員は、転勤の少ない職場を求めて転職を考えることが一般的です。

③キャリアアップの限界と報酬への不満

証券リテール営業は、成果主義が徹底しており、優秀な成績を上げた者は早く昇進する一方で、そうでない者はなかなかキャリアアップが望めません。また、給与や報酬が期待に応えない場合、転職を検討する動機となります。

👆優秀な成績を上げた方であっても、成果に応じたインセンティブの高さを求めて転職するケースも多い

④専門性の欠如と将来への不安

リテール営業の仕事は幅広い営業スキルを必要としますが、特定の専門スキルが身につきにくいと感じることがあります。将来的に専門的なキャリアを築きたいと考える従業員は、他の業界や職種への転職を検討することが多いです。

👆証券会社に限らず、特に無形商材の営業に従事されてこられた方が抱えやすい悩みです。

⑤ワークライフバランスの問題

証券リテール営業は長時間労働が常態化しており、仕事と生活のバランスを取りたいと考える従業員にとっては厳しい環境です。柔軟な働き方ができる職場を求めて転職を考えることが増えています。



転職に活かせる資格

①ファイナンシャルプランナー(FP)資格

FP資格を持っていることで、個人の資産運用やライフプランニングに関する専門知識を証明できます。証券リテール営業で培った顧客対応スキルと組み合わせることで、FPとしてのキャリアチェンジを目指すことが可能となります。


②生命保険募集人資格・損害保険募集人資格

保険商品の取り扱いに必要な上記の資格を持っていると、保険業界への転職がスムーズに実現できます。最近は、保険代理店業と金融商品仲介業を持たれている企業様もいらっしゃいますので、より証券リテールでの経験を活かしやすい環境も整って来ています。


③MBA

経営やビジネス全般に関する深い知識を持つMBAは、証券リテール営業からの転職においても非常に有利な資格ではないでしょうか。資産運用に纏わる知識と併せて、経営戦略やマーケティング、ファイナンスなどのスキルを習得することで、コンサルティングやマネジメント職への転職が見込めます。



証券リテール営業からの転職先の選択肢


①IFA(独立系ファイナンシャルアドバイザー)

証券リテール営業の経験を活かし、独立系ファイナンシャルアドバイザー(IFA)として活躍することは皆さんご存じなのではないでしょうか。IFAは特定の金融機関に属さず、顧客に最適な金融商品を提供する立場であり、より自由度の高い働き方が可能となります。

金融機関から独立したIFAは、顧客のニーズに応じて最適な金融商品を提案し、長期的な関係を築くことが求められます。証券リテール営業で培った顧客対応スキルや金融知識を活かして、将来的には独立もしやすい職種ではないでしょうか。

★証券リテールから、IFAに転身し成功されている方へのインタビュー☟


外資系証券からIFAへの参入 ~ヘッジファンドを取り扱うメリットとは~

初めに、これまでのご経歴をお願いいたします。大学卒業後、山一証券に入社し、2年ほど仕組債の組成・商品開発を経験した後、外資系証券に転職しました。外資系証券は3社経験で約25年勤めておりました。職務内容としては、機関投資家、事業法人、富裕層向けの営業と商品開発を行っていました。ヘッジファンドについては20年ほど携わっており、機関投資家向けに販売を行っていました。最初に転職をした外資系証券はそれほど大きくなかったので、一人で商品を組成し、販売まで行っていました。思い返せば非常に良い経験だったと感じています。外資系証券退職後は、独立し金融アドバイザーとして活動を行う中で弊社と出会い、2021年に弊社に入社し現在に至ります。IFAを知ったきっかけや、参入のきっかけを教えていただけますか?実はIFAを知ったきっかけは、インターネットなんですよ。コロナが流行する前に独立して、法人向けに金融アドバイザー的な仕事を始めていたんですがコロナの流行での影響もあり、個人で事業を拡大していくのは難しいなと判断しました。ネットで色々な情報収集をしていた際にIFAという業種を知り、興味を持ちました。参入のきっかけは2つありまして、1つ目は代表の山村がたまたま高校の先輩だったことです。学生の時は特に関係は持っていなかったのですが、話を聞いたときはびっくりしたことを覚えています。2つ目は当時の弊社がIFAを立ち上げたばかりだったという点です。外資系証券に在籍していた時も小さい組織から拡大を経験していましたし、その方が面白いなと感じていました。また、組織を大きくしていくことに貢献したい、という思いもありましたので弊社に入社いたしました。実際にIFAとして活動されてみていかがでしょうか。やはり、アメリカと比べてしまうとまだまだ規模や人員は差がありますが、大きくなる余地があると感じています。株や債券だけでなく、色々な金融商品の経験もしてきましたので、チャンスはあると思います。私の場合、前職で個人のお客様を担当していませんでしたので、お客様の開拓から始めましたし、お客様への提案も他のIFAの方と同じでは差別化ができないので得意分野であるヘッジファンドをメインに取扱うようにしました。最初は順調とは言えませんでしたがが、トップクラスのヘッジファンドと巡り合ったことがきっかけでお客様を徐々に増やすことができてきています。ヘッジファンドについて教えていただけますでしょうか?ヘッジファンドと聞くと、なにかリスクが高いようなイメージを持たれる方もいらっしゃいますが、元々ヘッジファンドの「ヘッジ」は「リスク回避」という意味です。ヘッジファンドの定義は絶対収益となっておりまして、株や債券、為替がどんな相場であってもプラスのリターンを狙える運用をしているファンドを指します。非常に曖昧な定義ですが、それ故にヘッジファンド戦略も20~30程存在しています。債券だけで運用するものものや、先物であれば何でもポジションを取るヘッジファンドもあり、リスクの大きさもバラバラです。弊社の場合ですと、リスクが限定で、長く安定した実績も持っていながら、ある程度の規模のファンドを選びお客様に提案しています。大河平さんが思う、良いヘッジファンドはどんな特徴を持っていますか?やはり、「リスクが分散されていること」、「長いトラックレコードをもっていること」「リターンに対するリスクが限定的であること」こちらが揃っているファンドではないでしょうか。また、どのような手法で運用しているかでリスクリターンにも違いが出てきますので、同じヘッジファンドで異なる戦略を用いることで分散されたポートフォリオを作ることもできます。ヘッジファンドに対するお客様の反応はどうでしょうか?日本ではまだまだ浸透していないので、皆様から面白い提案だと反響をいただいております。ほとんどのお客様がヘッジファンドの提案を聞くのは初めてで、パフォーマンスの素晴らしさに驚かれます。お客様から、「なぜ御社だけヘッジファンドを勧めてくるのか?」とご質問をいただいたことも多々あります。前回のインタビューで山村(代表取締役)もお伝えしておりましたが順調にお客様も増えている状況でございます。「ヘッジファンド=リスクが高い」といったイメージがありがちですが、その認識を変えていく営業の面白さも感じています。ヘッジファンドを学び、販売するまでどのくらいの期間が掛かりそうでしょうか?弊社にご入社いただいた場合は、各ファンドの詳しい説明を時間をかけて行ったり、私の営業に同席いただいたりとフルサポートを行う予定ですので、ヘッジファンド未経験の方でも数ヵ月で独り立ちできると考えております。ヘッジファンド、プライベートエクイティ、プライベートデット等、アセットクラスの営業に挑戦したいと強い意欲の方でしたら、未経験でも大歓迎です。今後の目標を教えていただけますか?当面の目標は、マディソンファイナンシャルアドバイザーズを大きくすることです。目標達成のために、ヘッジファンドを中心に、プライベートエクイティやプライベートデットなど、オルタナティブ商品の取扱いを増やしていき、「オルタナティブと言えばマディソンファイナンシャルアドバイザーズ」と言われるくらい、影響力のある会社にしたいと思い、日々活動しています。また営業員の数も増やしていきたいと社内でも積極的に動いております。ヘッジファンドなどのオルタナティブ商品に挑戦したい、IFAとして活動を始めたいという方は是非ご相談いただけますと幸いです。経歴マディソンファイナンシャルアドバイザーズ株式会社オルタナティブ・プロダクツ統括責任者 大河平 隆哉様   1990年山一証券入社。その後外資系証券3社で25年間勤務し、法人・富裕層向けにヘッジファンド、プライベートエクイティ、航空機リースなどの営業及びファンドの商品開発に従事。2021年にマディソンファイナンシャルアドバイザーズ入社。(1997年ケロッグ経営大学院卒)

focus-ifa.com

og_img


②保険代理店

保険業界も証券リテール営業のスキルを活かせる分野となります。特に生命保険募集人資格や損害保険募集人資格を持っている場合、保険代理店でのキャリアは想像しやすいのではないでしょうか。また顧客との信頼関係を築く能力は、保険代理店でも大いに役立ちます。

代理店によっては反響営業や紹介営業を中心とした新規獲得を得意とされる企業様もいらっしゃいますので、テレアポや飛び込み営業等をせずともお客様の獲得を見込むことも可能sとなります。


③ファイナンシャルプランナー(FP)

FPとして個人や家族の資産運用やライフプランニングのアドバイスを行うことも一つの選択肢ではないでしょうか。FPは顧客のライフプランに寄り添い、長期的な視点で資産運用の提案を行います。長期的な資産運用の提案を行うため、年金、保険、投資、税金など、多岐にわたる分野でのアドバイスが求められます。より幅広い金融知識を身につけたい方には

ピッタリの職業となります。


④コンサルティング業界

金融知識や顧客対応スキルを活かすことで、コンサルティング業界への転職も実現可能となります。特に、経営コンサルタントや金融コンサルタントとしてのキャリアは、証券リテール営業で培った経験を活かす場として適していると言われています。

コンサルティング業界では、企業の経営戦略や財務戦略、リスクマネジメントなどに関する助言を行いますので、更なるキャリアアップを目指せるのではないでしょうか。
特に、コンサルティング企業に応じて「金融機関を相手にしたコンサルティング」を行っている部署もあるので、是非チェックしてみてください。



⑤フィンテック業界

フィンテック業界は、金融とテクノロジーを融合させた新しいビジネスモデルを提供する分野となります。証券リテール営業の経験を持つ人材は、フィンテック企業へのキャリアチェンジも実現が可能です。

フィンテック企業では、デジタルバンキング、オンライン投資プラットフォーム、ブロックチェーン技術などの新しいサービスを開発・提供を行っています。証券リテール営業で培った金融知識を活かし、顧客にとって使いやすい金融サービスを提供するためのマーケティングや営業戦略の立案に貢献することができるのではないでしょうか。


⑥不動産業界

証券リテール営業の経験を持つ人は、不動産業界への転職も視野に入れてみてはいかがでしょうか。不動産業界では、資産運用の一環としての不動産投資の事業を行っている企業様もございます。証券リテール営業で培った資産運用に関する知識を活かして、顧客のライフスタイルや投資ニーズに応じた最適な不動産を提案することも新しいキャリアの選択肢として持っていただけますと幸いです。



⑦金融教育

証券リテール営業の経験を持つ人が、金融教育分野でキャリアを築くことも一つの選択肢です。金融教育や投資教育の分野で講師やトレーナーとして活動することで、次世代の金融プロフェッショナルを育成し日本の金融業界を支えることは、とてもやりがいを感じられるのではないでしょうか。

また金融教育分野では、証券リテール営業で培った実務経験を基に、金融教育プログラムの開発などにも携わる機会もあるのではないでしょうか。


⑧ITベンチャー

デジタル知見の拡充やベンチャー・スタートアップでの「事業をグロースさせる」経験を求めて、業界転身するケースも考えられます。専門性の高い職種は困難な可能性が高いですが、クラウドサービスの新規獲得セールスや、カスタマーサクセスなどは営業経験があれば、特定の知識(未経験)がなくとも採用要件に入っている事も多く、特に若手の方はチャンスがあると言えます。



まとめ

今回は、証券リテール営業からの転職について、その理由や転職に活かせる資格、そして考えられる転職先の選択肢について紹介させていただきました。証券リテール営業の経験は、多くの職種で価値のあるスキルセットとなりますので、自身のキャリアプランを見直し、次のステップに進む際の参考にしていただければ幸いです。最後までお読みいただき、ありがとうございます。