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コラム

IFAと銀行との違いとは? 銀行員がIFAに転職するメリットや方法を解説

INDEX目次

銀行員からの転職先として、IFAを考える人もいるでしょう。銀行員出身のIFAはまだまだ少なく、またIFA業界全体のプレイヤーは2018年時点では3,800人です。一方で、IFAで働く人は年々増加しており、今後も増えていくことが予想されています。今回の記事は、銀行員からIFAに転職するメリットを解説します。

IFAと銀行の違いとは

IFAは、“Independent Financial Advisor”の略称です。日本語では独立系ファイナンシャルアドバイザーを表します。IFAは金融アドバイザーの一種で、銀行や証券会社と業務内容に共通点があります。
IFAと銀行の違いは取扱商品の幅(提案量)です。IFAは幅広い商品を取り扱え、特定の金融機関に所属するアドバイザーにはできないサービス提供ができます。その他の相違点としては、転勤や担当者の変化が少ない点があげられます。

銀行員からIFAに転職するメリット

IFAの働き方は、銀行員と比べてどのようなメリットがあるのでしょうか。
ここからは、IFAの転職におけるメリットを紹介します。IFAへの転職を検討している方はぜひ参考にしてください。

顧客に中立的な立場から対応できる

特定の金融機関に所属していると、自社で取り扱う商品しか扱えません。顧客のニーズに応えられない場面も出てくるでしょう。
IFAは独立しているため特定の金融機関に所属していません。さまざまな商品やサービスを顧客へ紹介できます。顧客にとって本当に必要な商品の紹介をできるため、信頼を得やすいといえます。
その他、IFAなら、資産運用以外のサポートやサービスも提供できます。より深く、顧客の要望をかなえられるでしょう。

転勤がない

IFAは、企業に所属していないため基本的に転勤がありません。馴染みのある土地で長く働きたい人にとっては働きやすい職業といえます。
転勤による顧客の引き継ぎを行うケースは少ないです。従って、顧客の運用を長期的な視点を持ってサポートできるため、顧客の安定と自身のキャリアプランに合わせた働き方ができます。
担当者によって商品や資産運用に対する考え方が違うと、顧客に不信感を持たれる可能性がありますが、転勤や異動により担当が変わらないIFAは、顧客側からしても利点が多いでしょう。

販売する商材・サービスが決められていない

近年、銀行員や証券会社員が、ノルマ達成のために顧客に不要な商品を販売する問題が生じています。
IFAにはノルマ設定がありません。上記のようなトラブルが起こりにくく、顧客にとっては信頼できる相談先といえます。組織が定めた方針ではなく、IFAの個人の方針や顧客の要望をもとにしたアドバイスができます。双方にとってやり取りがしやすい環境の構築が可能です。

銀行員からIFAに転職する上で知っておきたいこと

ここまででIFAとしての働き方がもたらすメリットを紹介しました。IFAへの転職にはデメリットや事前に知っておくべき点もあります。
IFAの報酬は歩合制または固定給制です。歩合制は、金融機関に所属する場合と比べて収入が不安定です。
日本ではIFAという職業がまだあまり浸透しておらず、会社に所属している方が顧客からの第一印象が良いといえます。ただし、海外ではよく利用されているため、今後認知度が向上する可能性があります。

IFAとして働く方法

IFAとして働く方法には、どのようなものがあるのでしょうか。ここからは、IFAとして働き始めるまでの流れを紹介します。転職時の参考にしてください。

IFA法人に入社する

近年、大手のIFA法人で正社員採用が増えています。金融機関のように、年収を安定させたい方におすすめです。ただし、突き抜けた高収入は期待できません。
正社員の募集要項として、金融機関で一定以上の経験を求めるところも多いといえます。銀行での勤務経験がある人は有利でしょう。
IFA法人に入社すると、福利厚生を受けられるメリットもあります。

業務委託契約を結ぶ

業務委託契約は、一般的なIFAの働き方です。正社員よりも収入は不安定になりますが、働き方次第で高い収入が期待できます。ほかに本業を持ちつつ、IFAの活動も可能です。
個人事業主であり、休日や勤務時間を自分の都合で調整できる点もメリットです。
ただし、契約解除をされる恐れがある点はデメリットといえます。

自分でIFA業を立ち上げる

金融仲介会社を自分で立ち上げる方法もあります。
独立は前職での知識や人脈をフルに活用できます。これまで積み重ねた実績に自信がある人に適しているでしょう。
販売方針や取扱商品を自分で決められます。加えて、顧客目線でのアドバイスが可能です。 ただし、独立は手続きの手間や初期費用など負担が大きいといえます。IFAとして活動するには、IFA以外の知識や経験も必要です。
独立したい場合も、最初は業務委託契約や正社員採用でIFAとして活動しましょう。ノウハウが身についてからの独立がおすすめです。

IFAの報酬体系

IFAの報酬体系は、歩合制と固定給制があります。IFAの平均年収は1000万以上ともいわれますが、報酬体系によって報酬は大きく変わります。
ここからは、歩合制と固定給制について解説いたします。

歩合制

歩合制は成果に応じて収入を得られる報酬体系です。本人の働きによって報酬が変化し、IFAの報酬体系としては一般的なものです。
歩合制では、顧客が証券会社へと支払った取引手数料の一部がIFAへ還元されます。還元率は所属するIFA法人によって異なります。上手く立ち回れれば高収入が期待できるでしょう。
一方で、銀行員時のような安定した報酬は得られません。収入が減る可能性もあります。

固定給

固定給は、正社員のIFAに多い報酬体系です。毎月決まった額の報酬が支払われます。
銀行員として働く場合と同様に安定した給与がもらえる点がメリットです。ただし、高い成果を出しても給料にフィードバックされにくいといえます。
成果の有無に左右されず収入を安定させたい人に向いているでしょう。高い営業スキルを持ち、大きな成果をあげられる人は、働きに対して報酬が少なくなる恐れがあります。

銀行員がIFAに転職する上で有利な資格・知識

銀行員に必要な資格として証券外務員や簿記、フィナンシャルプランナー、内部管理責任者などがあげられます。
ここからは、IFAに転職する時に有利な資格や知識を紹介します。

証券外務員

証券外務員は、株式や債券などの有価証券の募集・売買の勧誘を行うときに必要な資格です。IFAとして働く上で必須といえる資格の1つです。銀行で働く際に既に取得している人も多いでしょう。
証券外務員には一種と二種があります。一種の方が上位資格で、取得すると全ての有価証券業務に携われます。
証券外務員の試験はパソコンからの受験です、7割以上得点できれば合格です。合格率は比較的高く、2020年度では一種二種共に受験者の7割近くが合格しています。

生命保険、損害保険募集人

保険募集人は、保険会社から委託を受けた販売員をいいます。IFAとして働く上で証券外務員のように必須ではありません。しかし、生命保険や損害保険を扱えれば、提案の幅が広がります。
保険会社での実務経験があると、IFAの業務に活かせます。そのため、転職を考えている方は保険の経験を積んでおくとよいでしょう。

ファイナンシャルプランナー

ファイナンシャルプランナーは、金融関係の幅広い知識を備え、相談者の目標達成のためにサポートする専門家です。ファイナンシャルプランナーとしての資格があると幅広い知識の証明になります。金融業界、保険会社への転職に活かせます。
ファイナンシャルプランナーとして必要な資格はFP技能士です。3級と2級があります。受験に実務経験や関連資格の取得が必要な2級を取得すると、一目置かれるでしょう。

金融関係の経験・知識

IFAとして活躍するには、資産運用・投資に関する幅広い知識・経験が必要です。
金融機関での実務経験が採用条件の会社も多くあります。特に正社員としての雇用を希望する場合には必要不可欠と言えるでしょう。
その他、顧客に的確にアドバイスするためにコミュニケーション能力も求められます。

まとめ

IFAは、銀行からの転職を考えるときに選択肢にあがります。
転職を検討している方は、以下の転職相談を是非ご利用ください。IFAへの転職の支援や求人情報に載っていない生の情報、選考突破に必要なポイントをコンサルタントがお伝えします。