インタビュー

我が国の金融リテールの変革を目指し

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これまでの経歴お聞かせ下さい。

大手証券会社、外資系証券会社を経て、2002年から日興コーディアル証券(現SMBC日興証券)の契約IFAになりました。
IFAとして働く中で、制度としての素晴らしさを実感し、我が国にIFAを増やしたいという想いで、2009年に弊社を創業。
現在185名程度のIFAが所属しており、順調に規模拡大ができております。

IFAが増員し続ける要因はいかがでしょうか?

IFAにとって働きやすくて向上できる環境をハード面・ソフト面ともに整えていることが要因だと考えております。
私自身がIFAとして働いておりましたので、IFAに提供するサービスをIFA目線で構築し、一人一人がIFA業務に専念できるような環境をまずは整えました。
現在では、ハード面では、デスク回り・ITインフラを中心としたオフィス環境、充実したコンプライアンス管理体制、IFA不在時の電話対応や、IFAのオフィス外からの発注等を請け負う本店事務局などを整備しております。
また、ソフト面では、社内での情報共有のためにビジネスチャットツールSlackの積極的な活用、IFAと役社員とのコミュニケーションの推進、IFA提供サービスの質的向上のための研修・営業ツールの開発、などに注力しております。
こうした取り組みもあって、弊社所属のIFAの満足度は高く、直近のアンケートによると弊社所属のIFAの90%の方から「満足」・「非常に満足」とのご回答を得ています。

IFA事業をする中で大切にされていることは何ですか?

所属IFAの方に伝えていることですが、IFAとは顧客のCFOとして、顧客の人生に寄り添う仕事だと考えております。
IFAは顧客満足度、顧客ロイヤルティを高め、その成果として、対価(手数料、フィー)を頂戴するビジネスモデルだと思います。
お客様からの信頼を失ったら、廃業するしかありません。顧客の人生の目的の達成を主にファイナンス面からサポートするのだと意識することで、信頼されるIFAになれると思っています。

今後の金融業界・IFA業界について

今後の金融業界は大きく変わっていくと思います。「顧客本位の業務運営」が強く求められるようになり、当然ながら運用コストである手数料は下がっていくでしょう。
また、仕組債・外債・保険商品などの手数料は明示化が義務付けられるでしょう。更には、預かり資産に対する一定率のフィーを払う方式など新たな手数料体系が整備され、お客様が手数料の払い方を選べるようになってくると思います。
こうした変化から、手数料稼ぎに励んでいるIFAはお客様からの信頼を失い、IFAを継続していくことが厳しくなっていくでしょう。払っている手数料に見合ったサービスを受けていると、顧客から納得してもらえるようなIFAになる必要があります。

今後について

IFA向け金融商品仲介プラットフォーム事業は弊社のメインのビジネスであり、今後も契約IFAの増員に励んでまいります。
規模の拡大・サービスのクオリティアップを進めながら、IFAの認知度向上にもこれまで以上に取り組みたいと考えております。
こうした働きかけによって、我が国の金融リテールの変革に繋げていくことが目標です。

経歴

株式会社アイ・パートナーズフィナンシャル
代表取締役 田中 譲治

大手証券会社、外資系証券会社を経て、2002年から日興コーディアル証券(現SMBC日興証券)の契約IFAへ。
その後、2009年に株式会社アイ・パートナーズフィナンシャルを創業