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インタビュー

IFA業界の風雲児が目指す、日本人の金融知識改革とは

INDEX目次

IFA業界に参入されたきっかけは?

弊社はもともとIFAではなく保険代理店としてスタートしました。
IFAに参入したきっかけは、お客様からいただいた一言でして、ファイナンシャルプランニングをベースとした保険代理業を収益の柱としていた頃に、お客様から「有価証券や債券などの運用商品も御社を通して購入したい」というお声を多数いただきまして、それがきっかけでIFAの存在を知り、金融商品仲介業の免許を取得しました。

保険代理店のご出身だとお伺いしましたが、新卒で保険会社に入社した理由は?

そもそも私は保険というものがすごく嫌いでして、“保険は詐欺だ”とも思っていました。
中学時代、母が病気を患いまして、保険会社と保険金の支払いをめぐって揉めたという出来事がありました。その当時の契約の内容によるところもあるとは思うのですが、毎月、保険料を支払っているのにも関わらず、その時は保険金が支払われないということになって、そこで保険に対しての怒りや不信感を感じました。また、父が会社を経営していたのですが、そこでは何も分からず毎月十数万円の保険料を支払っていて、会社の経営をしている人でもそんなに適当に保険に入るのだと不思議で仕方がなかった記憶があります。
その後、大学生になり、卒業が近付いてきたタイミングで卒業論文のテーマを何にしようかと考えているとき、ふと思い立って保険について調べてみたんです。すると、保険というのは結構奥が深いものだなと感じて、そこから保険のマネタイズや仕組みについて、取りつかれたように調べていきました。
そして、ある正月の親戚の集まりで保険の話になったことがあり、そこで、私が親戚に対して保険の仕組みについて解説をすると、皆からアドバイスを求められて、それぞれが加入している保険の相談にのっているうちに、すごく楽しくなり、もともと教えることは好きだったのですが、お金のことについて教えることはさらに楽しいなと感じたんです。これを仕事に出来るとめちゃくちゃ楽しいのではないかと思ったのですが、それと同時に、誰もが大人になる過程でお金の教育を受ける機会はないのだなとも気付き、お金の管理についてのアドバイザーが世の中には必要なのではないかと思うようになりました。
当時の私は、父の影響もあってアナウンサーを目指しており、就職活動もテレビ局をメインに選考を進めていたのですが、中学時代に母が亡くなったときに、「人生ってすごくあっけない」と感じ、そこから「そんなにあっけなく人生が終わるのであれば、自分は死ぬまでのうちに何かを成し遂げて終わりたい」と本気で思っていたので、これらの出来事をきっかけに、自分は金融教育を世の中に広めて終わりたい、人が本気になれば世の中を変えることが出来るはずなので、自分が金融のことを極めて業界を変えてやるんだと、マスコミ業界から進路を変更して、金融業界を目指すようになりました。
金融業界を目指すようになってからは、色々な金融関連の企業を調べたのですが、銀行や証券などは自由度がないなと感じて、一方で、保険代理店というのは、様々な保険商品を扱うことができ、幅広くお客様のニーズに対してコンサルティングが出来るという環境の自由度を感じ、もともとクリエイティブなことが好きな性分で、お客様へのコンサルティングによって価値を生み出したいと考えていたので、そのように自由度の高い環境に魅力を感じて、保険代理店への入社を決めました。

保険会社時代のことについて教えてください。

もの凄く熱い想いと決意で保険会社に入社したのですが、入社後すぐに“不”を感じましたね。
入社を決めた理由は大手乗合保険代理店だったことで、面接の際に様々な商品を扱えることができ、色々な角度でお客様のサポートができることが魅力だと伝えられていたのですが、実際に配属されたのは外資系の保険会社の名称が冠された事業で、そこでのミッションはその外資系保険会社の商品を販売することだったので、最初から「あれ、話が違うぞ…」とは思っていました。 それでも、大規模の会社でトップになることができれば、この状況を変えられるのではないかと思い、入社以来、ずっとトップの営業成績を収めていました。ちなみに、私は入社に際しての気持ちが他の新卒とは違って段違いに強かったので、入社前からインターンとして働かせてもらっており、トップセールスの方に同行をさせていただき、入社時点では完璧にトップセールスの営業スタイルを再現できる状態になっていました。そのため、通常は入社後しばらく研修があるのですが、私は3日目から営業をさせていただけることになり、初月で配属先が全国1位、5月には社長賞、6月からは課長になり25名の部下を持つようになりました。

保険会社から独立し、フィナンシャルクリエイトを設立するに至った理由は?

課長になり他の組織と交流を持ち始めて組織に目を向けまして、その時に衝撃の事実を知りました。どの部署も自分が取り扱っている保険が一番いいという考えを叩き込んでいたんです。私が最初に配属された部署が担当していた商品は、客観的に見ても他の商品と比べて商品力があると思っていたので、それが当たり前だと思っていたのですが、他の部署でも同じように自分が取り扱っている保険が一番良いと教えている。また、自身の部署の商品と他部署の商品を販売した時のインセンティブも各段に違うため、結局のところお客さまが何を必要としているかよりも、自分が取り扱っている保険を売ることが優先されてしまうんです。このような会社の現状を知って、驚きと同時に業界に対する不信感も湧いてきました。だれもお客様のことを大切にしていないじゃないかと、保険を作る人も売る人も自分たちが儲けることしか考えていないじゃないかと。だったら私自身で本当にお客様が必要とする保険を売れる会社を作り、情報格差をお金にするのでなく一緒に学んでお客様自身が必要な商品を見極められるようなサポートをしていこうと独立を決意しました。

設立後、IFAをスタートするまでの流れをお伺いできますか?

保険会社を退職後、すぐに当社を設立したわけではなく、2年間ほど、当社を設立するための準備期間がありました。その期間では、保険会社のアクチュアリーの方にインタビューを行ったりもして、保険という仕組みがどのようにマネタイズされているのかということを知り、さらに、証券も含めてFPとして活動するために、自分で色々な人の家計パターンを分析したりもして、その結果、「生涯100歳家計簿」というツールを自分で作りまして、設立後は、それが弊社のコンサルティングのベースとなっていました。各家庭を100歳まで見てみると様々なライフイベントが想定されるので、そこに対してアドバイスを行っていくのですが、リスクのマネジメントとして保険があり、私は保険は基本的に損をするものだと思っているのですが、逆に入らないのは入らないでいい加減な部分もあるので、リスクヘッジ機能をいかに合理的に持つか、スリムに持つかという視点で保険の提案を行っていました。
そのあと7年前くらいから、お客様から株や投資信託、債券などについて質問を多くいただくようになりました。冒頭の話に戻るのですが、その当時はその場でオススメの商品を伝える程度でして、実際の注文はお客様ご自身で証券会社などの金融機関で行ってもらっていました。しかし、お客様と再度お会いした際に実際に購入されたものについてお伺いをすると、先日のお話とは全く違った商品を購入されていたんですね。その理由を聞いてみると、証券会社で話をしてみたところ、そんな商品は取り扱っていないと言われて、他の商品を紹介されたようでして、そのようなことが重なり、お客様からやっぱりアドバイスだけではなく、証券の売買や運用などのサポートをしてほしいとお声をいただくようになり、証券の取り扱いを始めようということで、IFAの登録を行うことにしました。
お客様のお声がなければIFAとしては活動してなかったと思います。

貴社の特徴

弊社の特徴はファイナンシャルプランニングベースの提案にあると思います。
私はこの会社を作るにあたって、「金融業界を変える」というビジョンを一番最初に決めたのですが、その次に、ビジョンを実現するためのミッションとして「日本にもっとお金の教育を」と決めました。それを実現しない会社は、この世の中にいらいないと私は思っているので、マネタイズのために事業をやっているわけではなく、ビジョンとミッションの実現が最上段にあり、そのためにマネタイズを工夫するという考え方になっています。ここは他のIFAの方とは少し違うのかなと感じています。
さらに、これらを成し遂げるために社内に「CCBE」という行動の優先順位を定めたルールがあります。1.コンプライアンス(compliance)、2.顧客意向(customer intention)、3.顧客利益を追求した最高のプランニング(best planning)、4.効率(efficiency)の4つの頭文字を取ったもので、この優先順位を必ず守らなければならないというのが会社の唯一絶対のルールです。また、この4つは優先順位を定めただけではなく、全て同時に成り立たせなければいけません。これは、テストで書かせるくらいに徹底させており、社内全員に周知されていると思います。
弊社では、以上のような取り組みをしていることもあり、お客様への提案には非常に時間を掛けています。一人のお客様への提案において、若いお客様でもだいたい8回ほど面談を重ねたうえで提案を行っています。私たちの想いの根底には、お客様が自身で資産運用の知識・スキルを身に付けて、ご自身で運用を行っていただきたいという考えがありますので、売る側の知識もお伝えするということも行っています。
だからこそ、他のIFAとバッティングした時に負けないということが強みであり、個別面談からの成約率が圧倒的に高いので、このスタイルでも収益性を担保できているのだと思います。
また、ミッションである「日本にもっとお金の教育を」を実現するために、社外に向けての情報発信も積極的に行っていまして、ビジネススクールや動画配信、ラジオ等様々な場で情報を発信しています。動画配信に関してはお客様や社員に提供しているものでして、動画をコンプリートすればご自身で資産運用ができるようになると思います。ものすごく色々なノウハウを提供しているので、安すぎないかとご意見いただくこともありますが、日本の皆さんに少しでも知識の共有ができれば良いと思って取り組んでいます。

IFA業界に対して感じてること

利益を追求したい、事業を拡大したいなどの思いは経営者として普通であると感じております。しかし、一つだけ思うことがあるとすれば、IFAとして活躍したいという思いの根幹にはお金や地位名声の獲得ではなく、ファイナンシャルプランニングベースでお客様の真の課題を見つけて解決したい、そんな思いを皆さんが持つようになればいいなと思っています。利益だけを追求するのであればAIに完全に任せてしまうほうがいいと思います。AIにはこれまでの市場の動向を人よりも正確に分析し、より根拠のある予想をすることが可能ですから。しかし、お客様のお考えやご家庭の環境等に寄り添って本当に求められているものを提供できることがIFAの強みだと思いますので、配偶者の方が急に逝去されたり、ご自身やご家族が働けない状況になったり等お客様に何が起こっても俯瞰して冷静な意見を伝えられる、そんな頼られる存在を業界全体で目指していくべきだと思っています。

今後、金融業界の変革に向けてどのように取り組んで行くのか?

今後も、日本の金融リテラシー向上に向けて情報発信を徹底的に続けていきます。
今のコンテンツの質を上げることはマストですが、利益が発生するかどうかは重要視しておらず、弊社が発信した情報や知識で、これまで資産運用のご経験のない方が運用を始めるきっかけになればいいなと思いますし、その方々がご親戚やご友人に情報の共有をすることで正しい知識が広がっていき、いずれ日本全体に広がってほしいと思います。
今はリリース前なので詳細はお伝え出来かねますが、新しいことは常にやっていこうと試行錯誤をしていますので楽しみに待っていただければと思います。今後も金融業界にインパクトを与えるような活動を続けていきます。

経歴

株式会社フィナンシャルクリエイト 
代表取締役 高塚 大弘様
   
早稲田大学卒業。
東証一部上場企業にて金融コンサルタントとして活躍。
2011年これまで培った経験と疑問から「金融業界を変える」という信念で、
株式会社フィナンシャルクリエイトを設立。