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アメリカでIFAが増えた背景や理由と日本との比較


インタビュー

金融先進国の米国では、IFAと呼ばれる特定の金融機関に属さない独立的な資産運用のアドバイザーが活躍しています。米国でIFAが増大している背景とともに、日本版IFAの現状を米国と比較しながら見ていきます。

米国のIFA業界

米国では、IFA(独立系ファイナンシャル・アドバイザー)の存在感が増しています。
2019年2月のデータによれば、月米国の大手証券会社の営業職員の数は過去6年間で5.1万人から4.7万人へと減少に転じていますが、その一部がIFA へ転身したことが明らかになりました。
米国でIFAが増えている背景や理由を見ていきましょう。


まず、1つとして投資家や富裕層を中心とした証券会社の営業職員等に対する不信感の増大が挙げられます。リーマンショックの影響もありますが、勧められた株が大きく値下がりして損失を出したうえ、その後のフォローが思うようになされなかったのが、証券会社の営業離れを招いた理由の1つになっています。
もう1つは高齢化に伴う不安と遺族への資産承継へのニーズです。米国でも高齢化が進んでおり、シニア世代だけでなく、働く世代でも老後の生活に向けて資産形成をしたいニーズが増えています。
また、中高年世代では自分たちが亡くなった際に遺族にスムーズに資産承継をしたいというニーズも高まっています。
そうした中で特定の金融機関が販売する金融商品だけに囚われず、株式や債券、投資信託や保険商品、預貯金や不動産に至るまで、幅広い形で、一人ひとりや家庭のニーズに合った資産運用のアドバイスと運用のサポートができる中立的な立場のIFAへの需要が高まってきたのです。米国での需要に応える形で、1つの金融機関の担当者から独立した立場にあるIFAに転身する人が増えてきました。

日本のIFA業界との比較

日本でもIFAというアドバイザーが登場しているものの、認知度は極めて低いです。
しかも、IFAを利用するための窓口が証券会社であることが多く、結果的に特定の証券会社が提供する金融商品の提案や口座開設による運用をすることになりやすい点が、米国とは異なります。
米国では弁護士や税理士のように単独で事務所を構えており、中立的なアドバイスとともに、金融商品を提供するにあたっては複数の保険会社や証券会社、銀行の代理店として販売を行っています。
日本のIFAは1つの証券会社を通じて活動することが多いうえ、日本社会の慣習としてアドバイスやコンサルティングは無償で受ける感覚の方が多いため、有料の中立的なコンサルティングが浸透するまでには、まだまだ時間がかかりそうです。